ロトゼタシアの謎の全てを把握した、
時の化身・ヨッチさんです。
次回から総括に入る予定ですが、
まずは今回、ストーリーを締めくくりましょう。
エンディング後につき、ネタバレ注意です。
失われた時を求める、少し前。
こっそり勇者についてきていた
黒ヨッチさんが、
勇者の剣を奪おうとした
ウルノーガの企みを2度に渡り阻止。
ウルノーガが意味深な台詞を残した後、
黒ヨッチさんは勇者のもとを抜け出して、
再び勇者の星を落とし、
勇者の星に封印されていた
邪神ニズゼルファを復活させてしまいました。
顔かわいい。
オープニングから登場していた黒ヨッチさんは、
私はてっきりウルノーガに付き従ってるのかと思ってましたが、
真相は違ってましたよ、と。
黒ヨッチさんの方がウルノーガに闇の力を与え、
ウラノスに「勇者を殺せ」と命じた、
邪神の魂そのものであったのです。
ウルノーガは新たに手に入れた勇者の力を使って、
邪神の肉体を粉々に破壊し、
過去に受けた恩を仇で返していたのでした。
これがあったから、黒ヨッチさんはウルノーガを
勇者の力に近付けさせなかったのか。
復活したニズゼルファは、
聖竜が残した大樹の魂を消す事が狙いです。
神の民の里より以降から、
ついに出てきましたこのワード。
長らく待ってた。
邪神との戦闘では、天に向かって魔力を撃ち放つと、
黒ヨッチさん=邪神の子が場に召喚されます。
失われた時を求めて時間を遡るのが
勇者ただ1人だけのはずなのに、
黒ヨッチさんが勇者と共に時間を越える事が出来たのは、
ヨッチ族のルーツが勇者の力と同質だから、
なのでしょうね。
聖竜の末裔、と言いましたか。
ほうほう。
そして邪神ニズゼルファを倒した後、
ようやく会えましたね
はっ…!
私は 命の大樹の もうひとつの姿……
かつて 聖竜と呼ばれていた者
聖竜きたあああああ。
やっぱり命の大樹が神様だったあああああ。
はるかな昔
邪神ニズゼルファとの戦いで
私は敗れ
命を落としました
おお聖竜よ、死んでしまうとは何事だ。
状態異常耐性を積んでないと
タイマンで不利になるのは分かる。
私の命は 光の みなもと……
主をなくした 光たちは 時の彼方に葬られ
世界は 闇に飲まれました
んん…?
妙に回りくどい言い方するね。
何かを悟らせようとしてる?
いったい何を…?
しかし
私と共に戦った 神の民……
彼らの願いが 奇跡を起こし
私の失われた時が
ふたたび 動き出したのです
ああああ。
今、さらっと重要な事を言ったよ…!
時の彼方に葬られ た
主をなくした 光たちが が、
時の化身のおかげで
ふたたび 動き出した
って事ですよね!
死んだ、生き返った、という言葉を使わずに、
時間の停止、進行、という回りくどい言い方をした理由は…。
私は 自らの姿を捨て
命の大樹となり
この世界を創りました
いつか ニズゼルファを打ち滅ぼす
勇敢なる者たちが
巡り合うことを願って……
だんだんと繋がってきたぞ。
勇者…ヨッチ族…命の大樹…。
1本の線で結ばれる。
そして あなたは やりとげたのです
私や 先代勇者ローシュも成しえなかった
邪神ニズゼルファの討伐を……
〇〇〇(主人公の名前)
あなたこそ
ロトゼタシアを救った まことの勇者……
あなたは これより
ロトの勇者として語り継がれ
皆の希望の架け橋となるでしょう
はいきた。
ロトの勇者きた。
ロトゼタシアの勇者だから、ロトの勇者。
3の世界との結び付きもこれで明らかですね。
勇者の力は、ウルノーガに抜き取られた時に、
その形をはっきりと表していました。
聖竜の目のふちを見て下さい。
抜き取られた勇者の力の形にそっくりですよね。
勇者の左手にある紋章は、
光の根源である聖竜の姿を象ったものであり、
勇者がその力を受け継いでいるであろう事が分かります。
一方で、勇者の末裔であるユグノア王国の国章は、
勇者の紋章を逆さまにした形になっています。
これは、地上に落ちて命の大樹となった
聖竜のもう1つの姿を象ったものと考えられます。
聖竜の死、および再生シーンを見る限り、
このロトゼタシアの世界では、
「時間停止」 と 「時間進行」 が、
「死」 と 「生」 と同義であり、
「闇」 と 「光」 に置き換える事が出来る。
命の大樹から生み出された「光」の子らは、
時の化身が「時間を進める」事で、
「生命」としての時間を刻んでいく訳ですね。
勇者の役割は「時間を正しい方向に進行させる」事であり、
命の大樹となった聖竜の代理執行人として、
全ての生命が繁栄するよう調律しているのでしょう。
その為に大樹の根っこから時間にアクセスし、
場合によっては時の化身の力をも借りる。
「時間」と「生」と「光」、これらを1本の線で繋ぐと、
ロトゼタシアの世界観がより理解出来るような気がします。
それにしても、このヨッチ族。
天上世界の神の運命をも支配するだなんて、
まるっきりノルンの女神じゃありませんか。
命の大樹=世界樹ユグドラシルであると定義した時、
時の化身は大樹のお世話係にして、
全ての生命の「生」と「死」を決定する存在だと言えます。
ロトゼタシアの世界をくまなく歩き回り、
大樹に育まれる生命の時間を進めている。
という事は、ヨッチ族が居なくなれば、
全ての時間が停止する、って事です。
命の大樹は枯れちゃうし、光の子らは時の彼方に葬られるし、
勇者の力なんてものも生まれない。
ああ怖い。
ちなみに、本編クリア後に無料ダウンロード出来る、
『ドラクエ1』のロトの洞窟には、
聖竜とよく似た紋章が床に飾られています。
ロトの伝説がちゃんと
後世に受け継がれてるんですね。
これでひとまず感想を纏め終えたので、
次回から総括に入ります。
記事の作成にものすごーく時間がかかると思いますが、
それまでこのブログを覚えていて下さったら、
また足を運んで下さいませ。
それでは。
後世へ受け継がれていく
— ヨッチさん@記号論の使い手 (@semiotics_labo) 2017年9月13日
ロトゼタシアの時間と生命。
【ドラクエ11】10.エンディング後の世界~その3https://t.co/jwz1V5JZPt #ドラクエ11 pic.twitter.com/DEU9BJK5Kl
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おそらく、時間に悪なすもの(闇をもたらすもの=時間を停止させるもの)は、魔物や闇の根源として姿を取り、命の循環を止めることは人々や生命の営みを止める形で具現化されるから、勇者は迷うことはない。
勇者の使命に反しない限りは、その経過や判断の裁量権は大きく任されており、人魚を泡にする悲劇を招こうが、会いたい人に合うために時間を巻き戻そうが、ひいては勇者の使命を違えない(生命の繁栄を妨げない)なら、その権限を他人に移譲して別の歴史をもたらしても構わないわけですね。
多くのファンタジーやSFでは歴史を変えることは禁忌とされていますが、ドラクエ11世界では、勇者の使命さえ守られていればそこは当代の勇者や、その血や力を受け継いだものの最良に任される。だから、ロトや後の勇者が世界を救い、書き変えることにはなんの原罪も存在しないということになる(そもそも魔王を倒すことで、世界のパワーバランスが崩れたらそこに責任はないのか、とかそういう)。
これまで勇者は人間的な正義や世界の秩序を守るものとばかり思っていましたが、より純粋な世界の法則の守護者だったわけですね。稲妻(雷、光)の力を司り、過ぎ去りし時を求める事も許される、しかし勇者の血を引かないものや受け継がないものが時渡りをすることは禁忌とされる・・・そう考えると、ドラクエXの世界観とも、矛盾なく考えられそうですし、シリーズを通じた勇者の概念も随分刷新されそうです。
ギアガの大穴の中のアレフガルドは
時間が止まった世界なのです。
DQ7の過去の世界は
時間が止まった世界なのです。
今回の記事の中でも出ていた部分になりますが、ウルノーガはなぜ「時を越えたのはお前だけと思うな」というセリフが出たのでしょうか?このセリフが出るというのは、ウルノーガは
・時を渡る術が存在することを知っている
・黒ヨッチさんが見える
・黒ヨッチさんは邪神の魂であると知っている
・勇者と黒ヨッチさんが時を越えてきたことを判断できる
ということだと思っています。これらは、全て城で「勇者と戦って勇者の力を受けたため」という認識でいいのでしょうか?(´・ω・`)
ご質問有難うございます。
ウルノーガに黒ヨッチさんが見えていたという点から、
聖竜や邪神は天上世界の神で、勇者や魔王は神の使いである、
と受け取る事が出来ると思います。
勇者が聖竜のチカラを受け継いでいるのであれば、
ウルノーガは邪神のチカラを受け継いでいるのであり、
時間を司る時の化身や邪神の子の姿も
双方のチカラのおかげで見えるのではないかと思います。
11と3を見比べていて1つおかしな点に気付きました
ロトゼタシアには 3の世界にいるはずのエルフやホビットがいないのです
アイテム物語まで視野を広げると王者の剣にハンマーを振るったドワーフもいませんね
11にエルフの飲み薬はあるものの、エルフ族が存在する証としては不十分です
エルフ族のいない現実世界にも エルフと名前のつくトラックがありますからね
いっそのことラムダがエルフの集落であれば話は楽だったのですが、それもなさそうです
2つの世界が同一であるならば
歴史上のどこかに種の起源(10ではエルドナ神)が存在しているはずですよね?
私はこの謎を 天空シリーズにもつながっているよ説にひっかけて
「ロザリーさんのご先祖誰なのか問題」と呼ぶことにしました
大人の事情でいったら
異種族交流を人魚族に絞ったためリストラされたのでしょうけれど…
エルフの隠れ里やホビットのほこらのルーツがどこかという話ですね。
エルフの隠れ里やホビットのほこらはノアニールの近くにあります。
ノアニールはノルウェー、つまり北欧がモデルですね。
DQ3のエルフの耳は尖っていますから
北欧神話のエルフではなくて
指輪物語のエルフがモチーフですね。
DQ11の世界は北欧神話モデルであり、
DQ3の世界は指輪物語モデルだと考えれば
何故DQ11にエルフやホビットが居ないのかが説明出来ます。
それとDQ11の世界は
伝承が廃れて北上し
アイスランドに残される前の
北欧神話がモデルであるような気がします。
とするとDQ11では北のノルウェーに重点が置かれないのは
ある意味当然だと思います。
Twitterでも投稿しておりますが、
エテーネ=eterne(永遠)というのが確定したようなので、
竜の心臓 「永遠」の意、ドラゴンズドグマを参照
時渡り アウグスティヌス時間論でいう「永遠の時制」
不老不死 もちろん「永遠」
という解釈で合ってると思います。
黒衣の剣士はeterne(永遠)の力を集めている、エテーネ人です。
パドレさんあたりじゃないですかね。